激動の20世紀を生き抜いてこられたドナルド・キーンさんのことは以前から存じ上げていましたが、先日、世田谷文学館で開催されているドナルド・キーン展を訪れました。

日本文学研究者として知られるキーン先生ですが、オペラや西洋音楽への深い造詣を持つ方としても有名でした。
日本と西洋、言葉と音楽の関係を改めて考えさせられる展示の数々。バックミュージックとして流れていたマリア・カラスの歌声も強く印象に残っています。

帰宅後、展示会場で購入した『ドナルド・キーンのオペラへようこそ』の中で、特に心に残った一節があります⇩
「その後、様々な音楽を聴いて感動できるようになり、それによって享受できる幸せを味わってきましたが、今日でも、人間の声のもたらす強烈な喜びに一致するものは何一つなく、一度耳にしたことのある歌手の声なら、それが誰の声か言い当てることができると自負しています」
この言葉に、深く共感しました。
私自身、大学生時代にザルツブルク音楽祭で《ドン・カルロス》を観て、劇場に入る前と出た後で世界観が変わり声楽を学び始めました。それ以来、ずっとオペラに惹かれ続けています。その理由の核心に触れられたように感じたのです。
更に、キーン先生が大好きなオペラ、《ドン・カルロス》《椿姫(トラヴィアータ)》《神々の黄昏》《カルメン》は、私が心を寄せてきたオペラの数々と通じるものが多く、驚きと喜びを感じています。
また、本書の中では光源氏とドン・ジョヴァンニの対比などにも触れられ、オペラと文学が決して切り離せないものであることが丁寧に綴られています。

5月3日には《リベラル・アーツ・ソサエティ》第4回公演を予定しております🎵
本公演は生徒様や業界関係者を中心としたクローズドな会ではございますが、出演者・プログラムともに洗練されており、質の高い公演となりそうです。
音楽と言葉に本気で向き合う時間として、皆さまと共に大切に準備して参ります😊

