先日、生徒様から、とても興味深い新聞記事を紹介していただきました。

「オペラのアリア 歌手の内面世界」

脳科学者・田中昌司さんが、オペラ歌手がアリアを歌うときの「内面世界」について書かれた記事です。

記事の中で特に印象に残ったのが、オペラ歌手は歌う前に、その役の人物の心情や記憶、希望や悲しみなどを思い描き、内面世界へと深く入り込んでいるということ。

これは、私自身が声楽のレッスンで大切にしていることと重なります。

声楽というと、発声や音程、響きなど「声そのもの」の技術に目が向きがちですが、アリアや歌曲を本当に生きた音楽として歌うためには、

「この言葉を、なぜ歌うのか」
「この人は、何を感じているのか」
「私は何を伝えたいのか」

そこを追求しながら、音楽と言葉の世界に入っていくことが必要です。

歌うことは、声を出すことだけではないということを、改めて考えさせられる記事でした。

こうした「歌唱を深く学ぶ時間」として、9月に恵比寿で「第一回声楽研究会」を開催します

アリアや歌曲を中心に、グループレッスンのように他の方の歌唱から学びながら、発表会のように実際に人前で歌う。
両方の良さを取り入れた、じっくり音楽に向き合う研究会です。

さらに、素晴らしい伴奏ピアニストの方もお迎えいたします。

一人で練習していると、どうしても発声や音程など、目の前の課題に意識が集中しがちですが、誰かの演奏を聴き、自分の歌を聴いてもらい、曲について語り合うことで、音楽の見え方は大きく変わります。

声楽研究会では、さまざまな立場の方々の演奏から互いに学び合い、一人では得られない発見を共有することができます。

平日午後の開催にもかかわらず、ありがたいことに、9月、10月ともに既に満席に近づいており、大変充実した研究会となりそうです。